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この暗澹たる気分!(笑) [abさんご]


一度読み通して思う。
あまり理解できなかったけど、きっと読み方が浅かったのかな?

あえて反省してみるなら、
①ひらがなの変換にばかり気を取られてしまったから。
②難解な漢字が読めなくて飛ばしてしまったから。
だから、情景が何も浮かんでこないうちに物語が終わってしまって、、(苦笑)

たぶん最初は、こんなふうに思ってしまいがちです。
しかし、何度か読み返した私こと〈きたつのこうわんじょう〉には、そうでは無かったことが分かってしまいました。

というのも、理解出来ない理由を①かも知れないと考えた結果、暇つぶしにすべてのテキストを漢字変換して打ち出してみました。

こんな感じです!

「ただ、土の色と溝との境だけは小ぶりの種族でうずめられ、とりわけ細くて真っすぐな茎を逆しまの雨のように生え揃わせた種族が断続してたくさん並び、かろうじてたどれるあたりの上下左右へのくねりの最中、静かに天を指していた。」(草ごろし)
「しかし、諌めの多くが衛生上礼儀上の根拠を持っていて、だからそうとわかってしまうと無造作に脱ぎ去られていく中で、直の効用の思いつかれないまま、青くちらつく一瞬の細身の拘りは繰り返しあちこちの草ぶに行方を絶った。」(虹のゆくえ)

どうでしょうか?
①をクリアしても、何のことかやっぱり分からないですよね。(というか「草ぶ」なんて漢字変換も無理ですが、、「草むら」でいいじゃないですか!)
勿論、前後文を省略していますから余計に抜粋文だけでは意味を取るのは難しいんですが、いずれにしても変な文章ですよね(笑)

また、
「しかしそうしたことは全てひとときの間に合わせだと、とにもかくにも蔵書を戦火から救えて幸いだったと、紛れていく松籟の夏冬があった。」(窓の木)
「小虫を燻し殺す煙から喉をかばう工夫に難渋しながらも、桔梗と撫子のなよびかな平絽を廃してあてがわれた夏布団が、油揚かなにかのようにこわばって身にそわないのを滑稽なことに感じながらも、表向き和やかにその夏も夏だった。」(やわらかな檻)

のように「松籟の夏冬」とか「なよびかな平絽」とかはどうでしょうか?
この程度の教養が無いの?との著者からのこう笑(嘘ですよ!)が聞こえてきそうですが、北角港湾城は読めませんでした。まあ、読めたからといって、物語的には大して重要じゃないところがまた問題なんですが(苦笑)

結局、情景が浮かばない一番の理由は、

誰にもはっきりとは分からないように、ある意味細心の注意が払われて書かれているからです。著者自身が記者会見で、読んだ方に好きな様に解釈して欲しいとおっしゃってますし。

その上、たまに著者の気分がのって筆が踊るというか、本筋とは一見無関係に思われる(実は大事な伏線かもしれなさげな!)、昭和初期の道具や習俗の説明に力が入ると、余計になんだったんだろうと混乱させてもくれます。

音楽に例えるならば、自然なメロディーやハーモニーを味わいたいのに、指先のテクニックや早弾がそれを隠してしまう感じと言うか、ややもすればぎくしゃくした感じ(苦笑)

そして、全体に漂う自分のためだけに、なにか恍惚としながら書かれたような、古色蒼然とした文体が少々うす気味悪く(すいません!)拒絶反応が生じるせいでしょう。まるで、呪文や呪いの秘術を読まされているような。そんな気分を味わいかねません(笑)

もっとも、歳を召された戦中派や昭和初期の方々からの、熱い共感はあるのだろうと想像しますが。

ただ、この物語が広い意味で私小説ならば、主人公が、家事係をあそこまで嫌った理由を一言でいいから書いて欲しかったですね。きれいごとじゃなくてズバッと!(笑)


abさんごのあらすじを読む
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タグ:コラム
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